こんにちは!
まなびしごとLABの風間です。
2026年5月17日(日)、桜美林大学新宿キャンパスで開催された、日本サービス・ラーニング・ネットワーク主催の全国フォーラムに参加しました。

高校・大学と地域の連携による地域プロジェクト生成という活動を行っている中で、昨年度、「サービス・ラーニング」というものがあることを知り、参画させていただいています。
サービス・ラーニング(Service-Learning)とは、簡単にいえば、学校での学び(座学)と地域社会への貢献活動(実践や行動)を組み合わせた教育手法のこと。
単に「地域に貢献して終わり」ではなく、活動のプロセスに「リフレクション(振り返り)」を取り入れることで、社会課題の解決に挑みながら、自分自身の学びや成長も同時に深めていく点に大きな特徴があるとされています。
まさに今、私が関心を持っているテーマ「サード・ラーニング」にも通じるものだと思っています。
当日の様子を、差し障りのない範囲で書き留めておきます。
サービス・ラーニング全国フォーラム
今回の全国フォーラムのテーマは、「日本における“クリティカル・サービス・ラーニング”の可能性」。
当日は以下のような3部構成になっていました。
・第1部 全体会(趣旨説明、シンポジウム)
・第2部
分科会① 初等中等教育における実践・研究
分科会② 私のクリティカル・サービス・ラーニング的視点
・第3部 哲学対話セッション
私は子どもの迎えの都合があり、第2部の分科会までの参加でした。
第1部 全体会(趣旨説明、シンポジウム)

●あいさつ
日本サービス・ラーニング・ネットワーク代表 唐木先生(筑波大学)
・オーセンティックな学び、真正な学びが注目されている
・オーセンティックな学びの3つの柱 「知識」、「探究」、「社会」
・探究 自律的な学び
・社会 本物の学びのためには社会とつながっていかないといけない
●趣旨説明
黒沼 敦子先生(国際基督教大学)
(サービス・ラーニングとは)
・学生が地域社会などに関わるリフレクション
・学習成果の達成
・省察と互恵性
・地域社会への支援や学生の体験で充分か?という疑問
・ある問題に対して、困っている人を支援
→ その問題が起こった理由を考えることが必要では
・経験したことは、教室の中での学びにどのように位置づけられているか
・揺さぶっているか
・本物の関係性を問うこと
(SLの課題)
・当初から社会の構造的な問題に関わりながら生まれてきた
・教育、社会貢献、民主主義
・既存の社会への適応 ⇔ 社会の在り方を問い直す
・「クリティカル」 批判的、当たり前だと思っていることを疑う、問い直す
・経験、善意、活動だけでは十分ではない
・地域を単なる受け入れ先として見ていないか
・学生は手伝ってくれる人とみなしていないか
・表面的な関係ではなく、本物の関係性 連帯、理解
・地域社会と教室の双方で、どのように具体的に実施されるか
→ 活動後の継続的な関与、経験の設計、リフレクション、対話・・・
・学生 市民としての主体性、自己効力感
●シンポジウム
日本における“クリティカル・サービス・ラーニング”の可能性
—社会変革に向けた一歩を踏み出す「対話」を共に—
(1) 大学での教員養成におけるクリティカル・サービス・ラーニングの挑戦
登壇者: 杉原 真晃 先生(聖心女子大学)
・山村での通学合宿に学生が参加
・公民館で宿泊をしながら学校に通う
・学校教育よりも地域での教育における課題の大きさ
・学生が地域スタッフを手伝う
・理論と実践の往復、学校と地域の往復
・「子ども」「大学生」ではなく、名前を呼び合う関係
・学びの前提として、学習の基盤となる心揺さぶられる、楽しい経験が必要
・今後の課題として、社会変革には時間がかかるため、継続的な関わりが必要
・どこまでやるのかという問題
(2)『慈善/正義』の枠組みを越えて —地域日本語教室におけるサービス・ラーニン
グで立ち上がる学生の学び—
登壇者: 北出 慶子 先生(立命館大学)
・日本語教員養成課程の中で、地域日本語教室を実践
・助ける対象ではなく、学びをつくるパートナー
・「地域―大学」授業担当教員向け研修の必要性
・授業の限界。社会変革を目指した仕組み
・担当者間連携
・地域との連携、信頼関係の継続
分科会① 初等中等教育における実践・研究

(1)変革型サービス・ラーニングのカリキュラム開発
発表者: 松本 武 先生(立川市立第一小学校)
・目的 社会参画意識の向上
・小学校におけるサービスラーニングの2種類のアプローチ
①社会福祉
②総合的な学習
・総合とサービスラーニングの共通性 → 社会参画意識向上
・ウエストハイマーの市民像では3つの市民性すべてを満足することが求められる
・地域との関係性 支援する側と支援される側という関係ではなく、共通の課題に挑む対等なパートナー
→ 小学生と地域で対等な関係は不可能では
・「立川歴史すごろく」の取り組み紹介
(2)中学校社会科における外部人材活用による社会変革意識向上の可能性 —地域学
習を通して—
発表者: 歌津 文也 先生(船橋市立湊中学校)
・日本財団 意識調査 社会を変えられる 45.8%
→ 潜在的にはもっと高いのでは
・生徒による見守り隊 「変えられる」 はい100%
・見守り隊の活動を通じて、感謝の言葉、自己を未然に防げた
・マナーアップ隊 「変えられる」 はい100%
・外部からの評価が意識向上につながってるのでは
・夏季休業中に地域調査を実施
・外部人材の活用パターンを比較
・市役所が出しているデータと中学生が見守りで「危ないな」と思った場所を比較したら、ほぼ一致していた
・量的調査 社会参加意識、社会変革意識、社会的有効感、学習の意味付け
・単元前後にアンケートして有意な差
・質的調査 量的調査が上昇した人、低下した人
・行動に変化が現れた、行政による補修につながった(社会変化)、有志での下校見守り活動が生徒会や委員会活動に
・課題 運営負担の大きさ
・学びが社会とつながったとき、子どもたちは変革の主体へと変わる(可能性がある)
(3)前期中等教育段階におけるサービス・ラーニング導入の実践と生徒・教師の変容
発表者: 笠原 直人・有賀 早也香・高松 森一郎(ぐんま国際アカデミー中高等部)
・行動を起こすことを重視 特に何かのため、誰かのための「サービス」として
・中1・2のサービス・アズ・アクション
・①人の役に立つ喜びを感じる、②行動を起こすための正しい手順を学ぶ
・活動に至るまでの足場架けが教員の仕事
・身近なところから困りごと、希望を見つける 誰が、何が、自分の思いやりの方向性
・困りごとから、構造的な問題を発見する
・真のニーズか
・サービスになっているか 困っている人が本当に助かるか?
・方法は一つではない
・ニーズに対するさまざまなアプローチがあることを学ぶ(自分で考える)
・中3 コミュニティ・プロジェクト
・地域、学校、社会からニーズを見つける
・なぜそれが問題か
・主体性の格差 どこまでやるかは生徒しだい SLの難しさ
・社会のための活動ではなく、社会とのかかわりを通した学びの機会
・活動の大きさではなく、社会との本物の関わり
(4)常総市立水海道中学校(夜間学級)における地域連携に基づく教育活動の展開
発表者: 井上 里鶴(麗澤大学)・櫻井 和子(常総市立水海道中学校 夜間学級)
・夜間中学の生徒の若年化、外国国籍の増加
・水海道市 在留外国人 人口12.5% 県内1位
・総合的な学習の時間 避難所開設訓練
・身を守る力、防災意識を高める、地域のためにできることは何か、行動する意識や態度を養う
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