まなびしごとLABの風間です。
こんにちは!
2025年6月28日(土)、6月29日(日)、小学校1年生の息子と富士山登山にいってきました。

坂戸市にある「むぎのこ保育園」卒園児の恒例行事で、小学校1年生では馬返しから6合目、2年生では6合目から頂上を目指すというもの。
全部で20人以上という大所帯での登山になりました。

登山自体も楽しく、山の中を歩きながら精神修業?もできたのですが、「旅行や観光もビジネスのための投資と考える」のがモットーなので、ビジネスで使えるネタはないかと考えながら過ごしていました。
そんな視点から、そ2つのことに気が付いたので、備忘録として書き留めておきたいと思います。
その2つとは
①富士講
②金剛杖の焼印
でした。
①富士講
このあたりは民俗学を続けている妻の方が専門なのですが、ざっくりいうと富士講とは
江戸時代に広がった、富士山を信仰する人たちの民間グループ。
地域ごとに「講(こう)」を組み、登山の準備や旅費の積立、日々の祈願などをしていました。
というものです。(下記noteから引用)
つまり一種のコミュニティであって、団体で富士山に来ることもあれば、逆に御師(おし)と呼ばれる、富士信仰の指導者を集落に招くということも行われています。
ちなみに御師は、富士講の人たちが富士山に来たときの宿泊場所を提供したり、情報や登山に必要なものも提供するなどのお世話をしたそうです。
江戸期に最も流行ったそうで、今でも富士吉田市内には御師の家を見ることができます。
とまあ、ウンチクはこれくらいにして、なぜ富士講が気になったかというと、6合目の星観荘で「富士講社 社紋」という額を見たのがきっかけでした。

一人一人の信者を相手にするのではなく、コミュニティを一つのお客さまとして考えれば、その分単価が高くなり、コストを下げることができます。
つまりはBtoBに近いのではないかと。
その富士講社を複数顧客に抱えているということは、かなり顧客基盤は強いのではないかと感じました。
サービスを直接提供する対象は個人個人でも、売る相手は団体(法人)。
逆にいえば、法人相手のビジネスでも、結局、その中にいるのは一人一人の人間。
当たり前と言えば当たり前なのですが、ちょっとした気づきになりました。
②金剛杖の焼印

もう一つは金剛杖の焼印です。
こちらは金剛杖という木の杖に、山小屋ごとに焼印を押してもらうというものです。
神社の御朱印のようなものですね。

前回、上の子のときに頂上まで登ってわかったのですが、富士山には7号目、8合目・・・と合目ごとに一つではなく、各合目に複数の山小屋が存在しています。
山小屋ごとに焼印を押してもらうので、合計すると20個以上になります。
焼印は1個あたり200~300円くらいが相場で、一つ一つはそれほどでもないのですが、頂上までいくまでには10,000円以上がかかるのです(ひえー)
これが地味にきいてきます苦笑
提供する側からすると、一つの山小屋単位での収益はそれほどではないと思うのですが、富士山全体でみるそこそこのお金が落ちていることが想像できます。
公開されているデータによると、富士山の登山者は、2024年の開山日から9月10日までのすべての登山道を合計すると、20万人超だったそうです。
見た感じでは金剛杖に焼印を押して回っている登山者は多くなさそうですが、富士山という一定の広がりのあるエリアで収益が回るサービスがつくられているのはおもしろいなと思いました。
スタンプラリーのようなゲーム性があるのもいいですね。

また、御朱印のように果てしない感じもせず、がんばればコンプリートできる感があって、しかも富士山登山と紐づいているのでコンプリート意欲をかき立ててくれます。
うまくできているなと思いました。
私もそうですが、収集するのは楽しいですもんね。
まとめ
以上、富士山登山に行ったときに気づいた「富士講」「金剛杖の焼印」というビジネスのヒントについて書いてみました。
普段行かない地域を訪れるときは、何気ない光景の中にも思わぬ発見が得られます。
そう考えると、いつ、いかなるときも学ぶことはできるんですよね。
貪欲に学び続けたいと思います。
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