こんにちは!
まなびしごとLABの風間です。

2024年3月21日(木)、ここから武蔵コンソーシアム(宇宙・産学官・地域連携コンソーシアム)の第27回ワークショップに参加しました。

2023年度コンソーシアムが支援した複数のプロジェクト・イベントの報告のほか、会員による活動報告が行われました。

また、今回、初めての試みとして「各自治体の行政課題から見る地域連携について」と題したパネルディスカッションも実施されました。

コンソーシアムが支援プロジェクト・イベント報告等

報告が行われたプロジェクト・イベントのうち、以下は私も関わっておりましたので、時間の関係で発言できなかった分も含めて、個人的な感想やメモを書き留めておきたいと思います。

地域連携・産学連携による地元食材(ネギと米)を使ったメニュー開発と食材ブランディング(城西大学)

・川越市のTomozy’s Farmさんの菜の花米と、鳩山町のちはるふぁーむさんのネギを使った、城西大学経営学部の辻先生ゼミによるメニュー開発プロジェクト
・6月に川越市のなないろマーケットで焼き鳥丼、12月に鳩山町のはとやまクラフトフェアで城彩丼(豚丼)を出品
・6月はどんなメニューを開発するか、どのように料理を提供するかなど、自分たちのオペレーションに精一杯になってしまったが、12月はお客さまのことを考えるようになったという明らかな変化を感じた
・学業もある中で、畑まで足を運んだり、イベントに出店したりなど、意欲ある行動が見られた
・また、活動する中で、ゼミ以外でもこうした活動に取り組みたいという学生も現れ、新しいサークルを立ち上げる動きも開始されている

若手人材の斬新なアイデアによる観光歴史を基にした地域活性化に向けた検討(東京電機大学)

・東京電機大学の教養ゼミにおける地域に関する研究活動
・主に高坂、鳩山、北坂戸の3つの地域における活動
・前期(4~7月)のみの授業として行われるため、せっかく地域での活動に興味を持ってもその後の継続的な活動の受け皿がなかった
・まちづくりサークルの発足の動きが進行中
・学部の4年間、大学院の2年間の最長6年間、継続して活動可能な受け皿になる可能性がある
・同じように地域での活動に興味のある他大学の学生や高校生との連携も考えられる(まさに「地域のまちづくり部」としてやりたいところです!)

地域と連携した鳩山高等学校文化祭「♡(はーと)プロジェクト」(鳩山高校)

・鳩山高校の文化祭での地域団体の出店
・学校運営協議会で、生徒会の生徒さんたちを中心に「やりたい」という意見が出たことから始まった。
・鳩山町コミュニティ・マルシェ、鳩山町農産物直売所ちょっくま、東京電機大学の3つの団体が出店
・事前の出店交渉や打合せ、当日の出店の手伝いなど、学校外部の方々との交流の機会になった
・楽しいことばかりでなく、大変なこともあったが、それも含めていい機会になった
・うまくいったか、うまくいかなかったかという実感、手応えも大事だが、短期的なことだけではなく、学校の外にたくさん応援してくれる人がいると分かったこと、関係をつくることができたのは収穫
・「出店したかった」とか「見に行きたかった」という地域の方の声もたくさん
・高校は地域から注目されている。先生方、生徒さんたちからするとそれがプレッシャーになる側面もあるが、何かやりたいことを形にしていくためのチャンス
・応援するのも地域の大人の役割 
・大人も一緒になって学ぶ、行動する、サポートするという姿勢が大事

紙製防草シート試作」の埼玉県事業選定について(手漉き和紙たにの)

・埼玉県の社会課題解決型新技術・新製品開発補助金の採択
・和紙の防草シート開発に取り組んだ
・商品にならないネギ、楮の外皮や芯炭、書道の書き損じの半紙などを原料の一部に加え、地域の中で活用されていない資源を活用する
・ネリに使われるトロロアオイの代替えとしてのサボテンの活用可能性の検証
・一定の成果はあったものの、防草シートとしての機能や土壌に与える影響などについては、継続した検証が必要
・サボテンは夏の暑さに強いため、トロロアオイの代替えとして非常に有用であるとの感触を得た

パネルディスカッション「各自治体の行政課題から見る地域連携について」

後半はコンソーシアム会員の自治体職員の皆さまとともに、パネルディスカッションに登壇させていただきました。

各自治体様からは、それぞれの地域での行政課題について報告がありました。

時間の関係で、その場では深いディスカッションとまで踏み込むことはできませんでしたが、大変僭越ながら私から以下のとおりコメントさせていただきました。

●風間からのコメント

・少子化そのものは課題ではなく「現象」
・少数の高齢者を多数の若者が支えるという、これまでの人口増を前提とした社会システムを転換させる必要がある
・支える・支えられるという一方向の関係ではなく、相互関係をいかに地域の中につくるか
・たとえばときがわ町は人口自体は減っている
・が、移住してきている人や移住したいという家族も多い
・自然が豊か、かつ、元気な人たちがいろんな活動をしていて、人的なつながりをきっかけに移住して来る人が多い 特にこれから小学校に入ろうという子育て世代が、不便なのは承知の上で来る
・決して便利な町ではない。便利さを求めるなら、他にいくらでも便利な地域がある
・移住してくれたらお金をあげますという地域には、お金をくれるからその地域に行くとう人が集まってしまう。もっとお金をくれるところに行ってしまう
・「どういう人に住んでもらいたいか」を地域がもっと考える必要がある
・行政がなんとかしてくれるという住民ばかりだと行政は疲弊してしまう
・不満があるなら自分たちで解消しようと動くような人たち、行政と一緒になって地域をよくしようと自ら行動する人たち、地域のことが好き、地域で何かしたい、元気な人たちが理想
・数的には少数でも、人口の中で地域で活動している人が占める割合が高いまちの方が豊かな地域と言えるのではないか
・とはいえ一つの自治体だけでは解決はなかなか難しい
・住んでいなくてもこのあたりの地域で、全体として子供も若者も大人も高齢者も、やりたいことができる地域、楽しい地域にできるといいのでは
・課題を「チャンス」として自分事にとらえられるか
・やらなければいけないことばかりではつまらない

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ここから武蔵コンソーシアムをはじめ、地域には行政だけでなく、地域に興味を持っている民間企業や業界団体、大学、高校、もちろん個人の方といろんなセクターの方がいます。

そのような方々が一緒になって、地域を少しでも良くしようという行動につなげられたらいいと思いますし、私もそのために自分のできることをしていきたいと思います!

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