まなびしごとLABの風間です。
こんにちは!

2025年9月10日(水)、群馬県前橋市の「前橋中央通り商店街」周辺の視察に行ってきました!

正直、情報量が多すぎていまだに整理しきれていない部分が多いです・・・。
なので、まずは見てきたままを総括的に、差し障りない範囲でまとメモしておきたいと思います。

アテンドいただいた田中さん、お付き合いいただいた高橋さん、ご紹介いただいた黒沢さん、ありがとうございました!

今回、訪れた主な場所は以下のとおり。

  • LAUGH COFFEE
  • しののめ信用金庫
  • 中央通り商店街
  • 馬場川通り
  • アーツ前橋、まえばしガレリア
  • 広瀬川河畔緑地
  • 弁天通り
  • GRASSA

(書き出しただけで情報量過多・・・)

LAUGH COFFEEさんで、「マチスタント」田中さんのお話

待ち合わせ場所のLAUGH COFFEEで、まちのキーマンである「マチスタント」田中さんのお話。

ちなみにLAUCH COFFEEさんでは、タップコーヒーを頼むと蛇口?からコーヒーを注げるということなので、試しにやってきました。
愛媛県のポンジュースみたいでおもしろい。

田中さんのお話は、元公務員として共感することが多くて、つい根ほり葉ほり聞いてしまいたくなりました。
特に印象に残ったのは、「まちづくりにA面とB面があることが重要」「予算のない中での動き方」という2つ。

まちづくりのA面とB面
・大きな動きと小さな動き
・メインカルチャーとサブカルチャー
・目立つクリエイティブ人材と地元のカルチャー人材
・A面とB面を分断させず、接続する中間支援的な役割もマチスタントにはある
・どちらかのみではなく、両方あることで多様性やまちとしての密度が濃くなる

●予算のない業務
・予算がないからこそ、身銭を払ってでもやりたいという人が集まる
・「まずはあの人に相談してみれば?」と紹介してくれる人の存在
・一緒に活動してくれる仲間が増える
・お金だけが目当ての人は近寄ってこない
・予算がつくと動く側も「仕事」になってしまう

私も最近、北坂戸駅前の空き店舗活用に関わっているため、マチスタントの活動は非常に興味深かったです!

自分ができることと、まちの中での「役割」と、行政職員としての役割が、田中さんの中でどのようにつなぎ合わされているんだろうと思いながら聞いていました。

また、多様な方々との連携というのも大きなキーワード。
行政をはじめ、民間企業など組織としてのプレーヤーのほかにも、個人としてもさまざまなプレーヤーの方がそれぞれの関わり方で動いている気配が感じられました。

もちろん、それらをすべてを知るのは難しいと思うのですが、いろんな人がいて、何かが起きそうな気配や雰囲気が感じられるというのは重要なことだと思うんですよね。

まだまちの中を実際に歩いたわけでもないのに、お話を聞いただけでそんな気配を感じたところからのスタートでした。

(その他のメモ)
・広場の使い方や運用が気になる
・「COMM」なる施設?も気になる。(どんな施設?お店?どんな活動をしている?)
・「CHU BORN」なる施設?も気になる(どんな施設?シェアキッチン?)

しののめ信用金庫

ここからまち歩き。

まず向かったのは「しののめ信用金庫」さん。

建物のスペースをシェアして、コーヒースタンドやライブラリーなどとして開放されていました。
これはめちゃくちゃおもしろいですね!

堅苦しい公共施設よりも敷居が低く感じられました。

平日の昼間でもライブラリーの席がかなり埋まっていました。

単独の用途、施設ではなく、組み合わせる発想がすばらしいですね。

中央通り商店街

中央通りに戻り、商店街内を散策。

定休日のお店が多いですが、いくつかのお店に立ち寄りながらご案内いただきました。

●無印良品
・この規模の無印良品は新鮮
・この地域の特性に応じた商品ラインナップになっているのが印象的
・小さいならではのやり方がある
・お店の外や中に、いろんなショップやイベントのチラシ類が見えるように貼られている

⇒ 地域でいろんなことが起こっている、いろんな活動をしている人たちが多いという印象を与えてくれる。無印良品に限らず、まちの至るところで見られた

●水紋
・独立系本屋さん
・Uターンで創業
・「本屋やりたい欲」がおおいに刺激された笑
・2階に続く中階段があっても、2階は借りていない。入口は共有。長屋方式でも別々の用途を組み合わせが可能ということからも、不動産オーナーのまちづくりに対する姿勢を感じた

●新旧がミックスされた多様な店舗群
・メインストリート沿いに八百屋があったり、昔ながらのお店の隣にフレッシュジュース屋さんがあったりした
・多様な店舗群が「商店街」というエリアに密集している
・個性的な店が集まって面として多様になっているのが、まちとしてのおもしろさになっているのでは

馬場川通り

馬場川通り沿道の店舗群と白井屋ホテルの関係性が印象的でした。

自分の領分だけに囲い込むことなく、地域に開けている。
それでいて、はみ出しすぎることなく、一歩滲み出しているにとどめている。
だから別々のお店や施設であってもゆるやかにつながっているように感じられました。

ここにも「何か起こるのでは」「何かができそう」という雰囲気を感じますね。

●白井屋ホテル
・「目的地になるホテル」
・一部屋ごとにアーティストとコラボ
・馬場川通り沿いには関連ショップもオープン
・リゾート地のような雰囲気がある

アーツ前橋、まえばしガレリア

このエリアのキーワードの一つでもある「アート」

まち全体がアートに埋め尽くされているというわけでもなく、むしろ雑然とした店舗群の中にアートが点在していることで、存在感が際立って見えます。

アーツ前橋は残念ながら定休日だったけど、シネマがあったり、ギャラリー、ライブラリー、ショップがあったりなど、「民度」「文化度」の高さが感じられました。
非常に抽象的ですが、地域の「民度」とか「文化度」は重要な気がする。

もともとそういう性格が地域にあったのか、何かを機にそのような機運が起こったのかは分かりませんが、まちづくりの質を考える上では重要な要素の一つだと思います。

広瀬川河畔緑地

まちなかの風景とは一味違った自然的景観。
落ち着きます。

ただ、広瀬川の水量と流れの速さには度肝を抜かれました笑
豪雨が降ったからというわけではなく、これが平常時なんだそうです。
すごいなー。

水辺のアクティビティのイベントポスターを見かけて、てっきりどこか山の方のものだと思っていたら、広瀬川が会場のものだったことが判明しました。
この流れなら納得です。

しばし川沿いを散策していると、何やら最近見かけたようなオブジェが。

「太陽の鐘」

「太陽の塔」でも知られる岡本太郎さんの作品だそうです。
さらにその太陽の鐘の周辺は、太陽の鐘を包むアートとして設えられていました。
手がけたのは、なんと大阪・関西万博の会場デザインと大屋根リングを手がけた藤本壮介さん。

新旧の「万博」のコラボとはうまい表現ですねー。

最近、まさに大阪でその新旧の「万博」を見てきたばかりだったので、不思議なご縁を感じました。

弁天通り

こちらはいわゆる「商店街」という懐かしいような雰囲気を感じる街並み。
レトロな建物がかわいいですね!

なかでも「呑龍飲食店街」が圧巻でした!

なんと2020年にリニューアルしたものなんだそうです。
飲食店未経験の方も多かったといいます。

まちの全部がこういう場所だったら、正直、「濃すぎるな」と思ったかもしれませんが、少し奥まったところにこのようにディープな場所もあるというのがいいんでしょうね。

多様な受け皿がまちにあるというのがここでも感じられました。

GRASSA

最後はGRASSAさんで遅めのランチ。
アーツ前橋の高橋さんとはここで合流。
短い時間だったけど、楽しかったー。

ここを目指して来る人も多いというほど、おいしいパスタのお店だそうです。
(実は開店の11時半頃にも通りかかったのですが、すでに開店待ちの列ができていました)

確かにめちゃくちゃおいしかった!
まちに来た人に自慢できるおいしいお店があるというのは地域にとって宝ですね!

ごちそうさまでした!
ありがとうございました!

まとめ(のようなもの)

まとめと言えるほど、正直、まったく言語化できていませんが、一応まとめのようなものとして。

一番印象に残っていることは、まちのA面とB面ということです。

大きな動きと小さな動き。
どちらかだけではなく、両方あるというのが非常に大事なことだと思います。

もちろん個人で大きな動きをつくることはなかなか難しく、タイミングや状況しだいというのはあるかと思います。
それをコントロールすることは非常に難しい。

一方で小さな動きはすぐにでも動き出せるし、自分でコントロールできることも多いと思います。
ここをコツコツと動かすことで、小さな変化をつくり続けることはできるのではないかと思いました。

また、そうやってコツコツと積み重ねることによって、やがて大きな動きと何かの拍子に出会うきっかけになるということもあるかもしれません。

一つ一つの活動に注力することも大事ですが、たまには俯瞰して、自分がやっていることが果たして何であるのかを意識するというのも大事なことなのではないか。
そんなことを感じた視察となりました。

何度も言うようですが、まだまだ自分でも消化しきれておらず、言語化できていないことがたくさんあります。
たぶん見えていないものもあります。
前橋が、また訪れてみたいまちになりました。

ご一緒させていただいた皆さま、ありがとうございました!

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