こんにちは!
まなびしごとLABの風間です。
2023年10月7日(土)、筑波大学附属坂戸高校の「販売実践」の皆さまによるときがわ町フィールドワークに参加しました。
この授業を履修している20数名のうち、この日は13人の生徒の皆さんと2人の先生方にお越しいただきました。
午前中の座学のご依頼をいただいたため、私は朝から楽しみに会場設営をしていました。
この日の行程は以下のとおり。
- JR八高線 明覚駅集合
- 午前 iofficeにて座学「地域で起業」
- ランチ 髙栁屋
- 工場見学とインタビュー 髙栁製麺所(髙栁専務)
- おやつ とうふ工房わたなべ
「地域で起業」
午前は「地域で起業」というお題をいただき、私からお話しする機会をいただきました。
(大変貴重な機会をありがとうございます!)
・なぜ地域か?
・起業とは何か?
・会社員と起業家の違い
・地域での起業に必要な3つのこと
・アントレプレナーシップとは?
を中心に、比企起業大学で伝えている「ミニ起業家」の特長や私が大切にしていること、比企起業大学卒業生のご紹介など。
皆さんが熱心に聞いてくださるので、思わず熱が入りました笑
以下、生徒さんたちとのやりとり。
●開始時アンケート「起業への興味」
どちらかというと興味があまりない方が多いようです。
●「起業」のイメージ
・いいイメージがない
・リスクが大きい
・知り合いの大学生から「夢を見ない方がいい」(起業したことはないそう)
・自分がやりたいことができる
・組織としてやっていたことに加えて、自分ができることをやる
・社会でここが足りないと思うことを自分がやらないといけない
・お金がかかる(始めるにも続けるにも)
・安定しない
・うまくいっているのは氷山の一角
どちらかというとネガティブなイメージが多いようです。
●会社員と起業家の違い
・責任感が違う。起業家は自分がやらないといけないので責任が大きい
・働き方が違う。起業家は「定時」がないのでは
・会社員は与えられた仕事をする。起業家は自分で決めた仕事をする
・自由と責任。起業家は自由度が大きいけど、責任も大きい
・社会から見られる目が厳しいのでは
Q なぜときがわ町ではなく他の地域(坂戸)に住んでいるのか?
A 家を建ててしまってから比企起業大学を知った。実家の近くで子育てに便利。
ただときがわ町で仕事がしたかったので、ときがわ町に本社を置く一般社団法人を仲間とつくった。
Q 長野県では移住者同士でのコミュニティがある。ときがわ町ではどうか?
A 移住者同士というよりは、共通のテーマに関心がある人が集まって、いくつもコミュニティができている。アウトドア、農業など。ときがわ町内で完結しているものだけでなく、近隣地域間の交流もある。
Q 会社を運営する上で、目的やお客さまとどう向き合うか? 筑坂会社でも経営理念があるが抽象的。作業に追われてしまう。
A どうしても忙しいときは目の間のことに没頭してしまう。ただその中でも、今やっていることが目的に合っているか、自分が付き合いたいお客さまかを定期的に振り返る。時には断ることも大事。
Q NPOのイベントに苦戦している。
A 年齢だけでなく、住まい、興味、見ている媒体も考えて発信する。口コミも使っては。
Q 農業、農地には課題がたくさん。どう考えるか?
A 農業大学校では栽培技術は教えるが、売る方法は教えていない。新規就農のハードルが高くてやめてしまう人も多いと聞いた。営業、マーケティング、お客さまに売る方法まで考える必要があるのでは。
ときがわ町では、ただ野菜や果物を生産するだけでなく、畑そのものを活用している方もいる。来てもらったり、体験してもらうことも商品になる。野菜や果物を売るだけでなく、総合的に稼ぐことが大事ではないか。
●終了時アンケート
起業に対する理解や興味が深まったようです。
素直に嬉しいです!
私の話が終わった後も個別に質問に来てくださる生徒さんもいて、熱心な様子に嬉しくなりました。
私ももっと頑張らねばと大いに刺激をいただきました!
終了後、たまたまiofficeに立ち寄った比企起業大学の関根総長に、集合写真を撮っていただきました。
関根さん、ありがとうございました!
髙栁屋さんでランチ
iofficeの見学の後、徒歩で髙栁屋さんに移動してランチ。
すっきり晴れた良い天気だったので外で食べることにしました。
最高においしいです!
ただこの日は風が強く、麺をツユに入れるのに苦労しました笑
食事中も生徒さんたちから質問されたり、こちらから質問したり。
皆さん、3年生ということで進路選択の準備の真っただ中ということもあり、いろんなことを考えているようです。
ご本人は大変かと思いますが、これからが楽しみですね!
自分で考えて自分で決める姿勢がすでに身についていると感じましたので、どういう道に進んでもきっと大丈夫だと思います!
工場見学とインタビュー 髙栁製麺所(髙栁専務)
ランチ後、今度は麺をつくっている工場(髙栁製麵所)に移動。
昨年度も高校で穫れた小麦を使ってうどん(乾麺)をつくっていただきましたが、今年度も髙栁製麺所さんで乾麺をつくっていただいているとのことです。
専務の正志さんが出迎えてくれました。
人数が多いので、半分ずつ乾麺工場の中に入って説明を受けます。
最新式の機械ではなく、昔ながらのアナログな機械を使用していますが、だからこそ融通がきき、故障したら自分で直しながら長く使えるのだそうです。
一番大変なのが乾燥工程。
気候によって環境が異なるので、「良い加減」が非常に難しいそうです。
かつては近隣地域にも中小規模の製麺所がたくさんあったそうですが、今では髙栁製麵所さんが唯一になってしまったといいます。
どこでもやっていない・できないからこそ、難しいけれど「乾麺づくりが一番おもしろい!」と正志さん。
乾麺工場の後は生麺の工場も見せていただきました。
こちらは私も初めてです。
なんとこちらは手でうどんの生地を伸ばしているそうです。
機械でつくったものは均等だけど、ゆえに飽きる。
人間でつくったものはでこぼこがあって均等ではないけど、それがおもしろいし旨い。
そしてゆでたてが一番旨い!ということも教えていただきました。
なるほどー!
会社に入るまでの経緯や経験などもいろいろお聞きすることができました。
「遊びの方が好き。一番好き。遊びも大事。楽しいから一生懸命やる」
「どんどん外に出ていっていいよ。戻ってきたいと思ったら戻ってくればいい」
そんなお話もありました。
これから進路選択を迎える生徒の皆さんにとって、貴重な経験になったと思います。
正志さん、ありがとうございました!
とうふ工房わたなべ(未同行)
工場見学の後はとうふ工房わたなべさんでおやつを食べ、明覚駅に向かうそうです。
残念ながら私はこの後予定があったため、最後まではご一緒できず。
おいしい豆乳ソフトクリームでも食べたかな。
筑波大学附属坂戸高校の皆さま、ありがとうございました!
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