まなびしごとLABの風間です。
こんにちは!

2025年12月6日(土)12月7日(日)の2日間、TIB(Tokyo Innovation Base)で開催された全国アントレプレナーシップ人材育成プログラムの教員向けFDプログラムに参加してきました。

県立坂戸高校の地域コーディネーターとして、総合的な探究の時間やまちづくり・地域ビジネス探究コース(MACHI探)の運営に携わる中で、自分なりにアントレプレナーシップ教育の形を思い描いてきました。
ただ、あくまでも自己流でした。

一度、アントレプレナーシップ教育を体系的に学んでみたいと思い、申し込むことにしました。
幸い、受講することが叶いましたので、2日間の学びを振り返りたいと思います。

全国アントレプレナーシップ人材育成プログラム(FDプログラム)とは

アントレプレナーシップ教育プログラムを行うための知識・スキルを身につけることが目的です。

また、2025年3月に公開された「日本版 EntreComp v1 ガイド」に記載された3つのコア・コンピテンシーと10個のコア・スキルについての解説もありました。
また、これらをもとに実際に授業設計の練習も行うことができました。

当日は全国の大学、高校などの教育機関から60人ほどの先生方が集まり、グループ形式でたくさんのワークや意見交換を行いました。
1日ごとに別々のグループでしたが、同じグループになった方々とのつながりもできました。
少々図々しいかもしれませんが、アントレプレナーシップ教育の同志、仲間になれた気がしました。
仲間の学ぶ姿勢や考え方に大いに刺激をいただいた2日間でした。

また、同じ会場の別エリアでは、100人以上の学生の皆さんも全国アントレプレナーシップ人材育成プログラムの学生向けプログラムを受講していました。

時折、学生の皆さんのワークや発表を参観させていただいたり、インタビューを受けたりして直接話す機会もいただきました。
自ら参加を申し込んできただけあって、どの学生の方も熱量が高いです。
そしてAIなども駆使しながらの資料づくりや発表のスキルも非常に高いと感じました。

私たち大人も、彼ら以上に学び続けなければいけないと改めて実感した2日間となりました。
学ぶ意欲がさらに高まったのは、アントレプレナーシップ教育の知識やノウハウ、人とのつながりと同じくらい大きな収穫といっていいかもしれません。

今回のプログラムでの学び

2日間でたくさんの学びがありましたが、その中でも最も印象に残ったことを2つ挙げるとすると、

①「最大の目的」を絞り込むこと
②振り返りの時間をしっかりとること

です。

①「最大の目的」を絞り込むこと

まず一つ目は「『最大の目的』を絞り込むこと」です。

限られた授業数の中で、アントレプレナーシップ教育のすべての要素を詰め込むのは無理があります。
なんでもかんでもやろうとすると、かえって趣旨がぶれてしまい、学生が後で何をやったのかが分からなくなってしまいます。

そのため、授業は「目的は何か」ということを絞り込み、そこから逆算で設計するというやり方を学びました。

このやり方を学べたのは非常に大きかったですね。

②振り返りの時間をしっかりとること

2つ目は「振り返りの時間をしっかりとること」です。

アントレプレナーシップ教育は「起業家教育」と解釈されることもあります。
プログラムの中で起業体験などが含まれる場合、ふりかえりの時間をしっかりとらないとビジネス教育の要素だけが印象に残り、「起業体験をした」だけになりかねません。

アントレプレナーシップ教育の目的は、ビジネス教育や起業体験をすることではなく、あくまで起業家性の獲得にあります。

そのため、単なる起業体験をやっただけに終わらずに、その後のふりかえりの時間をしっかりとることで、そこから起業家性につながる学びを得るということが大切だということです。

もちろん、それ以外にもFDプログラムでたくさんの学びや気づきがありましたが、私が今回得た最も大きい学びはこの2つでした。

坂戸高校「MACHI探」を改めて振り返って

FDプログラムで学んだことから、今年度、坂戸高校で実施した「まちづくり・地域ビジネス探究コース(MACHI探)」を振り返ってみました。

まずは目的の絞り込みでは、やりたいことを詰め込みすぎて焦点がぼけてしまいました。
不確定な要素を生徒の皆さんにイチから考えてもらうこと自体は決して悪いことではないと思うのですが、限られた時間の中ですべてを考えてもらうのは無理があったかなと思います。

目的を絞り込んだ中で、ある程度、選択してから具体的な行動にすぐ移れるようにした方が、もっと行動や振り返りの時間に余裕ができたかもしれません。

いろいろやろうとしすぎた結果として、最後の振り返りの時間を十分に確保することができず、やりっぱなしになってしまった感が残りました。
そこが今年度のMACHI探のもっとも大きな反省点です。
FDプログラムをもっと早く受けておけばよかったと悔やまれます。

ただ、いくら後悔しても時間は戻りません。

この失敗の反省とFDプログラムからの学びを、しっかりと今後に活かしていきたいと思います。

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